動機

マジック:ザ・ギャザリングというトレーディングカードゲームがあります。これがずいぶんおもしろいと評判で私も遊んでみたいと思いました。

2026年現在マジックを始めるなら

あたりでしょう。
しかし、新しいカードを見てもなんだか使える気がしません。かといって古いカードを揃えるのはお金がかかりそうです。人と遊ぶ現代マジックは大変魅力的なのですが、始めるのにはまだ気合が足りません。

買い切り型でPvEのマジックがあれば理想的です。そしてそれはすでにあります。 Microprose版マジック:ザ・ギャザリング、通称シャンダラーです。

シャンダラーとは舞台となる次元/Plane、およびこのゲームに搭載されたRPGライクなモードの名前です。

では、堕落した5色の魔法使いを倒し、その元凶たるべく世界を旅して回ります。行く手を阻むウィザードやその手下たちとはアンティをかけて対戦し、勝つとカードがもらえます。村のクエストの報酬で手に入れたり、商人から買ったりもできます。そうやって少しずつデッキを強くしていくという、RPGとTCGが一緒になったようなゲームなのです。

動作環境

シャンダラーは1997年にWindows 95向けPCゲームとしてより発売されました。

項目必須推奨
CPU486以上 (100MHz)Pentium以上 (120MHz)
RAM16MB-
CD-ROMドライブ-4x以上
ストレージ空き容量90MB-
色の数8bit (256色)24bit(True Color)
解像度800x600 (SVGA)1024x768 (XGA)

マニュアルにはPentiumの120MHz以上推奨とあります。97年当時から見ても少し古い構成のようです。

仮想環境でトライ

実は2~3年ほど前すでにOSとゲームを購入して遊んでみています。当時はVMware Workstation上でWindows 98 SEを動かしていました。

ホスト機の環境

項目
OSWindows 10
CPUAMD Ryzen 9
マザーボード(チップセット)AMD X670E

しかしこの構成には問題がありました。

当時はクロックに依存した速さで動くタイトルも珍しくなかったようです。モードではビルがスペアナのごとく上下しタイムラプス映像のようでした。シャンダラーではシンボルエンカウント制のフィールドを歩き回るのですが、移動が一瞬なので何が起きているかわかりません。ほんの一瞬キーを押しただけでとんでもない距離をワープし、突然勝負を持ちかけられます。とても遊べたものではありません。

そうしてシャンダラー計画はお蔵入りとなりました。

リベンジ

2026年3月、によってあらゆることを自然言語で簡単に調べられるようになりました。これまでより深い知識を楽して得られるようになったのです。特にデファクトスタンダードを知る目的にはうってつけで、調べた時点で(ほぼ)最新の標準構成を逆引きで得られます。フォーラムや雑誌のコミュニティに浸かりながら少しずつ得ていく知識のいくらかを数分で得られるのです。

そこで思い出したのがシャンダラーです。2026年の道具を総動員すれば快適に遊べるのではないか。さっそく聞いてみたところ、86Boxを使えと返ってきました。

86Boxは8086からPentiumまで高精度な再現ができるそうです。クロック周波数の設定ももちろん可能。これを使えば間違いなしです。しかし仮想化環境というのはなんだかんだもあります。

そう考えたときふと、かわりに実機を組んだらいくらかかるのだろうと思いました。もしかしたら格安で組めるかもしれません。です。気がつくとへレトロPCの調査指示を出していました。

98年仕様のゲーミングPC

ただ組むだけではなく当時の様子も知りたいところです。いったいどんなPCが定番だったのでしょうか。時代は違えど今と変わらず「RTX 5090がでかい」とか「Ryzenの3Dがすごい」などといった話があったはずです。当時のマニアたちが見ていた景色を知るべく、次のような指示をClaudeへ与えました。

1998年当時のゲーミングPCについて調査してください。  
定番や憧れのパーツについてのエピソードを調べてベストな構成を見つけてください。  
構成は複数のエージェントで提案し合い、コンペティション方式で勝ち負けをつけてください。  
費用、実現可能性、当時らしさの観点で評価してください。 
複数回のコンペののち、優勝した構成と合議で決めた理想構成を提示してください。  
シャンダラーのシャンダラーモード
Microprose版マジックのシャンダラーモードと呼ぶべきなのだが、それを怠るとこういうことになる。
アルザコン
オープニングムービーで姿が見られる。悪魔のような角と体色を備えているが人間サイズで意外とちんちくりん。全然強そうじゃない。ラスボス戦では名前のかわりに「超悪いやつ」くらいの肩書きで出てくるため、油断すると誰なのかわからないまま倒してしまう。120枚を超す分厚い5色デッキの使い手。Moxなどのレアカードが節操なく詰め込まれている。特定の色を対策する防御円カードが全種類入っていたりと、スタンスは意外に素直。
封印する
あくまで何千年か封印できるだけであり完全に消滅させることはできない。実はアルザコンとの最終戦は負けてもいいようになっており、最後の対戦の結果が封印年数というスコアで評価されるようになっている。これもまた、ことのあらわれという気がする。
昔はスコアがゲームと不可分なものと捉えられていた
個人的な仮説で裏付けはない。が、古いゲームにはたいていスコアがあって、画面の端に数字が並んでいるような気がする。アーケードゲームの文脈だろうか。
Microprose
Civilizationで有名なシド・マイヤーがビル・スティーリーとふたりで設立した会社。驚いたことに、マジック最初のコンピュータプログラムであるシャンダラーの、AIプレイヤーの探索部はシド・マイヤーが書いたらしい!
ゲーム速度がクロック依存
ウェイトなしでメインループを回しているのだろうか?なぜ当時このようなタイトルが多かったのかは未だによくわかっていない。
ホスト機のクロック周波数
4.5GHz。推奨120MHzの37.5倍。
SimCity2000のアフリカツバメ
時間経過のスピードに動物の名前が対応。カメ、、チーター…その頂点がアフリカツバメ。後から追加されたらしい。
ラマ
ウィル・ライトのお気に入りなのか、他の作品にもよく登場するらしい。
AIツールの成熟
26年2月にGPT-5.3-CodexとClaude Opus 4.6がリリースされClaude Code、Codex、Copilot CLIなどエージェントを動かすツールの整備が急速に進んだ。この世代でモデルの性能がぐんと上がった気がした。
大変なこと
たとえばデバイスの接続。ゲスト機専用の仮想デバイスを用意したりホストのそれと対応づけたり。何をするにもホスト機と仮想化ソフトウェア経由なのでどうにもしっくりこない。
もともと実機は好きなほう
実機には実機にしかないレスポンスと手触りのよさがある。移植やバーチャルコンソールも素晴らしいものだが、過程で操作方法や映像と音の出力、レスポンスなどがどうしても変わってしまう。そうした小さな不満は無視できるものではなく、積もり積もってゲームプレイの中断に繋がってしまう。実機はそうした不満を解消する最も強力な手段のひとつ。資料映像ではジャギーでぼやけた化石のような印象でも、実際の画面は驚くほど美しかったりする。
Claude
Anthropic社開発の生成AIサービス。安全性が売りらしい。—dangerously-skip-permissionsオプションをつけてすっ飛ばすのはお約束。月3万円 ($200)のサブスクリプションプランがある。